2007年のNBAプレーオフで起きた「事件」を振り返るスレが盛り上がっている。当時サンズの快進撃を止めたこの一件、今見ても賛否が割れる通好みの懐古ネタ。
2007年のプレーオフ西カンファレンス準決勝、フェニックス・サンズ (当時MVPだったスティーブ・ナッシュ擁する高速バスケの人気チーム) 対サンアントニオ・スパーズ (ティム・ダンカンを中心とした堅守速攻の常勝軍団) の第4戦で起きた出来事。スパーズのロバート・ホリー (勝負強さで知られたベテランのロールプレーヤー、決定的な場面での活躍から「ビッグショット・ボブ」と呼ばれた) が、速攻に走るナッシュに体当たり (ヒップチェック) を仕掛け、ナッシュはスコアラーズテーブルに突っ込んで倒れ込んだ。
これに反応してサンズのベンチからアマーレ・スタウダマイアー (当時のサンズのエース級パワーフォワード) とボリス・ディアウ (フランス出身のユーティリティプレーヤー) が飛び出した。NBAには「乱闘が起きた際にベンチを離れた選手は自動的に出場停止」というルールがあり、この2人は次の試合 (第5戦) の出場を止められてしまった。主力を欠いたサンズはそのままシリーズをスパーズに落とし、スパーズはこの年そのまま優勝している。ホリーへの処分はわずか1試合の出場停止にとどまり、「殴った側より、反応した側の方が重い罰を受けた」として今なお論争のタネになっている。
スレでは、ホリーが体当たり直後にナッシュを一切気にかける素振りを見せなかったことから「あれは完全に意図的だった」という声が多い。似たような「意図的な荒プレー」の例としてデレク・フィッシャー (元レイカーズのベテランガード) がルイス・スコーラ (アルゼンチン出身のパワーフォワード) にエルボーを入れた一件や、ロン・アーティスト (後に改名しメタ・ワールド・ピースを名乗った選手) がジェームズ・ハーデン (現役屈指のスコアラー) に肘を入れた一件も引き合いに出されている。
巷の声
- 「改めて見ると記憶してたほど酷くはなかったけど、ホリーがすぐ振り返って心配する素振りを一切見せなかったのが逆に『わざとやった』感を強めてる」
- 「完全に意図的でしょ。デレク・フィッシャーがスコーラに入れたエルボーを思い出す」
- 「ブルース・ボウエンは本当に汚いプレーで有名だった。ジャンプシュートを打つ相手の足の下に自分の足を入れるのも定番だった」
- 「史上最もクソな出場停止処分だと思う。ダンカンも同じ試合の別の乱闘でベンチを離れてるのに、なぜか処分を受けなかった」
- 「『お前らにはルールを適用するけど、俺には適用しない』ってやつだよな」
用語・人名メモ
- ロバート・ホリー — 元スパーズなどのベテランロールプレーヤー。決定的な場面でのクラッチシュートが得意で「ビッグショット・ボブ」の異名を持つ
- スティーブ・ナッシュ — 当時フェニックス・サンズを率いた司令塔。2005年・2006年に2年連続でMVPを獲得したスター選手
- サンズ — アリゾナ州フェニックスのチーム。2000年代半ばは速いテンポの攻撃的バスケで人気を集めたが、この年もタイトルには届かなかった
- スパーズ — テキサス州サンアントニオのチーム。ティム・ダンカンを中心に堅守速攻で複数回優勝した常勝軍団。この年 (2007年) も優勝している
- ベンチを離れると自動出場停止 — コート上で乱闘や小競り合いが起きた際、直接関与していなくてもベンチから立ち上がって離れた選手は次の試合が出場停止になるNBAのルール
18年近く経った今も「あの出場停止さえなければ」という声が絶えない、NBA史に残る後味の悪い名場面として語り継がれている。
巷の声は r/nba のスレからの意訳。出典: 元スレ (reddit)