キャバリアーズがナゲッツに、制限付きFAのフォワード、ペイトン・ワトソンのサイン&トレードへの関心を伝えたと報じられた。ただし連絡後に進展はなく、ナゲッツ側の給与に関する規則が交渉の障害になっているという。
Cavaliers Nation が伝えた。HoopsHype のマイケル・スコット記者によると、キャバリアーズはナゲッツに対し、ワトソンのサイン&トレードに関心があると直接連絡した。同記者は、キャバリアーズ側のトレード候補としてマックス・ストゥルース(来季年俸1670万ドル、約25億500万円)とデニス・シュルーダー(キャップ上の負担額1480万ドル、約22億2000万円)を挙げている。Cleveland.com のクリス・フェダー記者は先月末、ウイング補強の代替候補としてジョナサン・クミンガ、ワトソン、デマー・デローザンの名を挙げ、どの道筋も簡単ではないと指摘していた。
壁になっているのは、ナゲッツの給与状況だ。7月下旬、サンダーがスペンサー・ジョーンズに2年1200万ドル(約18億円)のオファーシート(他球団が出す契約提示)を出し、ナゲッツはこれに合わせた。この結果、ナゲッツは第2エプロンを超え、贅沢税の見込み額は3600万ドル(約54億円)から6800万ドル(約102億円)に増えた。第2エプロンを超えたチームは、自軍のFAをサイン&トレードで出す際に選手や給与を受け取れず、得られる見返りはドラフト指名権に限られる。そのため、ストゥルースやシュルーダーを送る案は、現状のままでは成立しない。事前に給与を減らす必要があり、その候補としてアーロン・ゴードン(3190万ドル、約47億8500万円)とカム・ジョンソン(2300万ドル、約34億5000万円)の名が挙がるが、ナゲッツが動く意向を示した報道は無い。
ナゲッツの要求額も動いている。当初はウォーカー・ケスラーの移籍でユタがレイカーズから得た、1巡目指名権2つとスワップ(指名順位の入れ替え権)2つに見合う対価を求め、獲得を目指すチームは応じなかった。ESPN のシャムス・シャラニア記者によると、要求は主力級の選手1人と1巡目指名権1つに下がったが、選手を受け取ること自体が第2エプロンの制限に触れる。ワトソン本人については、マーク・スタイン記者が複数のリーグ関係者の話として、650万ドル(約9億7500万円)のクォリファイング・オファーで来季を過ごす案を、好ましくない選択肢として検討していると報じた。その場合、2027年夏にUFAとなる。ナゲッツの当初の提示は4年で約7000万ドル(約105億円)とみられ、クリスチャン・ブラウンが昨秋に結んだ5年1億2500万ドル(約187億5000万円、年平均2500万ドル、約37億5000万円)の延長契約を下回るという。なお、ジェームズ・ハーデンは6月下旬に4230万ドル(約63億4500万円)のプレイヤーオプションを行使せず、未契約のままだ。ESPN のラモナ・シェルバーン記者は、キャバリアーズがまだワトソンを探っていると語り、スコット記者はハーデンとの交渉が円満に進んでいると伝えている。
ナゲッツが第2エプロンの下に降りられるかどうかと、ワトソンが来季どの形でプレーするかは、まだ決まっていない。
用語・人名メモ
- サイン&トレード — FAの選手が元のチームと契約を結んだうえで、別のチームへトレードされる方式。
- 第2エプロン — 贅沢税のラインより上に設けられた給与総額の基準で、超えたチームは補強の手段が制限される。
- 制限付きFA(RFA) — 他球団から契約提示を受けても、元のチームが同じ条件で合わせて残留させる権利を持つFAのこと。
- クォリファイング・オファー — 制限付きFAの選手に元のチームが出す1年契約の提示で、受け入れると翌年に無制限FAになる。
出典: Cavaliers Nation