ウォリアーズ (ステフィン・カリー擁する優勝経験豊富な西海岸の強豪) がここ数年獲得したドラフト下位指名権 (ロッタリーピック) を、放出せず抱え続けた判断の是非をめぐって現地ファンの間で議論が盛り上がっている。ニュースというより、通好みの検証スレ。
発端は「ウォリアーズはロッタリーピックをトレードに使うべきだったのでは」という投稿。背景には、ウォリアーズが2020年のドラフト全体2位でセンターのジェームズ・ワイズマンを指名したものの怪我続きで期待外れに終わり、その後も上位指名を重ねてきた経緯がある。カリーの全盛期がいつまでも続くわけではない中で、若手を育てるより即戦力のベテランに投資すべきだったのではないか、という後知恵的な指摘がスレの出発点になっている。
賛成派は「結果論ではなく当時から同じことが言われていた」と主張する。一方で反対派は、ウォリアーズが既にセカンド・エプロン (チーム総年俸が贅沢税ラインを大きく超えたチームに課される最も重い制約。トレードや契約の自由度が大きく制限される) に抵触しかけていた事情を挙げる。指名権を放出してベテランの高額契約を迎え入れていたら、むしろ編成の自由度をさらに失っていた可能性がある、という反論だ。
もう一つの論点は「指名権を手放さなかったこと自体が問題ではない」という見方。ヘッドコーチのスティーブ・カー (パスとオフボールの動きを重視する独特のオフェンス体系を築いた指揮官) やドレイモンド・グリーン (得点力よりディフェンスとパスセンスでチームを支えるベテランフォワード) のスタイルに合わない、運動能力頼みの選手を上位指名し続けたことこそが本当の失敗だったという指摘だ。加えて、新人選手を数年間安い契約に縛るルーキー契約制度は、当たりを引ければ破格の戦力になる「裏技」でもあり、指名権そのものを手放す判断が必ずしも正解とは限らないという声も強い。
巷の声
- 「指名権が外れたチームは全部トレードすべきだったって理屈になるけど、それは同意」
- 「カリーの全盛期に競争力を保つには資産をトレードに使うべきだったって、当時からずっと言われてたこと。結果論じゃない」
- 「でもカリーを擁するチームなんて他になかったんだから、同列には語れない」
- 「問題は指名権を手放さなかったことじゃなくて、カーやカリー、ドレイモンドのやり方に合わない選手を上位指名で獲り続けたことだよ」
- 「ルーキー契約なら安く使えるのが強み。ワイズマンの一発で味を占めて『スパーズの再現』を狙ったのが、そもそもの読み違いだった」
用語・人名メモ
- ロッタリーピック — ドラフト上位14巡目までの指名権。成績下位のチームほど良い選手を取れる確率が高い抽選制度に由来する
- セカンド・エプロン — チーム総年俸が贅沢税ラインをさらに大きく超えた場合に課される最も厳しい制約。トレードや契約の自由度が大きく制限される
- ルーキー契約 — 新人選手が数年間、実力より安い金額に固定される制度。当たりを引ければチームにとって破格のお得な戦力になる
- ジェームズ・ワイズマン — ウォリアーズが2020年のドラフト全体2位で指名したセンター。怪我続きで期待通りの活躍ができず、後にトレードで放出された
- スティーブ・カー — ウォリアーズのヘッドコーチ。パスとオフボールの動きを重視する独特のオフェンス体系を築いた
- ドレイモンド・グリーン — ウォリアーズの主力フォワード。得点力よりもディフェンスとパスセンスでチームを支えるベテラン
手元に残した若手たちが今後カリーを支える戦力に育つか、ウォリアーズの編成方針は引き続き検証の的になりそうだ。
巷の声は r/nba のスレからの意訳。出典: 元スレ (reddit)