東カンファレンスのある球団幹部が匿名で「セカンドエプロン(贅沢税よりさらに上の罰則ライン)のせいで、ファンがリーグを追うのが難しくなった」とコメントしたのがきっかけで、現地では契約ルールの複雑さについての議論が盛り上がっている。移籍のニュースというより、通好みの内輪ネタ。
発端は匿名の球団幹部の発言。「昔はよく『数学は出てこないと言われたのに』というジョークがあったが、今はファンから『リーグを追うのに計算が多すぎる』という不満を聞く。これは良くない兆候だ」と語った。背景にあるのがセカンドエプロンで、チームの総年俸が贅沢税ラインをさらに超えると発動する追加の制限ライン。超えたチームはトレードの自由度やドラフト指名権の扱いにまで制約がかかる、近年導入されたばかりの厳しいルールで、ここ数年でNBAの契約・編成周りは一気に複雑化した。
反応の多くはミドルレベル例外 (サラリーキャップ制限があっても追加で選手と契約できる特例枠) をネタにした自虐ジョーク。「父親にミドルレベル例外について聞いたら地下室で夕飯を食べさせられた」といった書き込みが多数寄せられ、NBAのファンの間でもこの手のルールが理解しづらいというのは共通認識のようだ。
議論はアメフトのNFLとの比較にも広がった。NFLはNBAより選手の出入りが激しく、契約が保証されない (ノンガランティード契約、支払いが確約されない契約で途中カットも起きやすい) ケースが多いため、逆に選手の入れ替わりに慣れているファンが多いという指摘。一方NBAは伝統的に契約全額が保証される文化が強く、そこにハードキャップ的な制約が急に増えたことで戸惑いが大きいのでは、という分析も出ていた。あわせて、ニックス (ニューヨークの人気球団) やペイサーズ (インディアナの中堅球団) が今シーズン実力以上の結果を出したことを引き合いに、「戦力的に飛び抜けていないチームでもプレーオフで一気に波に乗れる」というNBAの構造的な面白さについても話が及んだ。
巷の声
- 「父親にミドルレベル例外について聞いたら地下室で夕飯を食べさせられた」
- 「うちの親はミドルレベル例外を勉強してくると言って出ていったきり帰ってこない。次の労使協定で本当に廃止してほしい」
- 「NFLの方がよっぽど複雑なのに誰も文句言わないよな。ヴォイドイヤーとか給与の付け替えとか意味不明なのに、みんな大好きって言う」
- 「NFLは非保証契約が多くて選手の入れ替わりが激しい分、逆に管理は楽なんだよ。NBAは契約が保証されるのが基本だから、そこが違う」
- 「ニックスは3シード、ペイサーズは4シードだったんだから、そもそも『中堅チーム』って括り自体おかしくないか」
用語・人名メモ
- セカンドエプロン — 贅沢税ラインよりさらに上に設定された罰則ライン。超えるとトレードの自由度やドラフト指名権の扱いにまで制約がかかる、近年導入されたばかりの厳しいルール
- 贅沢税 — チーム総年俸がサラリーキャップの上限を超えた分に課される罰金。超えるほど倍率が上がる
- ミドルレベル例外 (MLE) — サラリーキャップの上限に達していても、チームが追加で選手と契約できる特例枠。NBAの契約ルールの中でも特に分かりにくいとよくネタにされる
- ノンガランティード契約 — 支払いが確約されていない契約。途中でチームから解雇 (カット) されると、その後の給料は発生しない
- ニックス — ニューヨークを本拠地とする人気球団。今シーズンは東カンファレンス3シードで上位に食い込んだ
- ペイサーズ — インディアナを本拠地とする中堅球団。今シーズンは東カンファレンス4シードで存在感を見せた
セカンドエプロン導入後初のオフシーズンは、この複雑なルールの下でチームがどう立ち回るかが編成面の一つの見どころになりそうだ。
巷の声は r/nba のスレからの意訳。出典: 元スレ (reddit)