サンダー(オクラホマシティを本拠地とする、当時は若手中心で下位指名権狙いの再建期にあったチーム)の控えガード、アイザイア・ジョーの入団直後の逸話がredditで蒸し返され、現地ファンの間で話題になっている。ヘッドコーチの要求を突っぱねた新人が、わずか1週間後に劇的な活躍を見せたという小ネタ系のエピソードで、リーグ全体を揺るがすような話ではないが、現地では「こういう話が好き」という反応で盛り上がっている。
2022年、アイザイア・ジョー(スリーポイントを武器とする控えガード)はウェーバー公示(チームを解雇された選手を他球団が無条件で獲得できる手続き)を通じてサンダーに加入した。加入直後、ヘッドコーチのマーク・ダイニョルトはジョーにGリーグ(NBAの下部育成リーグ。契約したばかりの選手が実戦感覚を保つために出場することが多い)の練習試合への出場を求めたが、ジョーは「失礼ながら、自分はGリーグの選手じゃない」と断ったという。
その約1週間後、サンダーはある試合で残り4分の時点で16点差を追う劣勢に立たされていた。普通ならまず逆転できない点差だが、そこで起用されたジョーが持ち味のシュートで一気に流れを変え、延長戦(OT)にもつれ込んだ末にチームを勝利に導いた。この試合でジョーが記録した15得点は、途中出場のリザーブとしては十分すぎる働きで、ダイニョルトは後に「ジョーの態度は無謀だったが、結果的には正しかった」と振り返ったという。
この逸話がredditで再燃したのは、当時のサンダーが「利己的な態度より献身性を重視する」チーム方針で知られていたこともあり、新加入選手のこの態度が余計に異例に映るからだ。現地ファンの間では「一歩間違えれば二度とチャンスが来なくなるタイプの賭け」という指摘も多く、成功例として美談にするより、稀な例外として扱う声が目立つ。
巷の声
- 「普通にやったら99%は事故る話。今回はその1%を引いた」
- 「1試合も1練習も休まず突っぱねたのが凄い。結果オーライだから美談だけど、運が向かなければ二度とチャンスが来なくなるタイプの賭けだった」
- 「選手はこれを参考にしちゃダメ、普通に危険信号(笑)」
- 「ダイニョルトの要求自体はごく普通。ジョーは解雇されたばかりでキャンプも逃してた立場だったし、たまたまその年のサンダーがタンク中(意図的に若手を使い続けて翌年の指名権を狙う編成方針)であっさり試合に使い続けたのも大きかった」
用語・人名メモ
- アイザイア・ジョー — スリーポイントシュートを武器とする控えガード。2022年にウェーバー公示でサンダー入りした。
- ウェーバー公示 — チームが契約を解除した選手を他の全球団に開放する手続き。無条件で獲得できる期間があり、これを「拾う」ことをウェーバークレームと呼ぶ。
- Gリーグ — NBAの下部育成リーグ。契約したばかりの選手が実戦感覚を保つために出場することがある。
- マーク・ダイニョルト — サンダーのヘッドコーチ。堅実でチームプレー重視の指揮で知られる。
- サンダー — オクラホマシティを本拠地とするチーム。当時は主力を放出して若手を育てながら翌年の上位指名権を狙う「タンク」期にあった。
- タンク — あえて若手中心で戦い、翌年のドラフト上位指名権を狙うチーム編成の方針。
美談として語られがちなエピソードだが、現地では「稀な成功例」として一歩引いて見る声も強く、この手の強気な態度がどこまで通用するかは今後も議論の的になりそうだ。
巷の声は r/nba のスレからの意訳。出典: 元スレ (reddit)